<01/はじめに>
北海道猿払村にて新たな取り組みが始まります。
その名は「猿払からのおくりもの工房」。
日本最北の村を元気にすべく、この工房は生まれました。
私たちのミッションは食を通じて地域課題を解決すること。
そして、心から良いと思うモノを、この自然豊かな猿払村から世の中に送り出すこと。
食で人々を豊かにする取り組みが、この猿払村からいよいよ動きます。
<02/開発のきっかけ>
ここは、北海道の中でもとりわけ北にある北海道猿払村(さるふつむら)。
ほたて漁業と酪農が盛んで、オホーツク海に面した、大平原が広がる自然豊かな村です。
猿払村は、北海道にある村の中で一番広く、東京23区とほぼ同じ広さを有していますが、スーパーとコンビニ(24時間営業でない)は一軒だけ。
まちで出会うのは人よりも牛や鹿の方が多いと感じるほど、人と自然が共生したまちです。
そんな村にも唯一「まちのパン屋さん」がありました。
…が、昨年末、店主の高齢化と後継者不足により閉店してしまいました。
たった2600人の小さな村にとって、ひとつのお店がなくなることは、とても大きな出来事です。
後継者不足に悩むのは他の業界にも共通のことなので、なんだか今も村中がモヤっとした閉塞感に包まれています。
なので、この危機を乗り越えさらに持続可能なまちを作るためにも、村中が心躍るカタチで復活させたいとクラウドファンディングを立ち上げました。
※今回調達するのは、工房作りの費用ではなく、そこで売るパンの開発費用です。
<03/ご挨拶>
改めまして、『猿払からのおくりもの工房』と申します。
私代表さつきは、4年前にカメラマンである夫(ともお)とともに、名古屋から移住した元猿払村地域おこし協力隊です。
昨年4月から、人手不足で廃業危機に直面していた村唯一のパン屋をなんとかするため、地元企業と一緒に再建に取り組むも、当時の私はパンのことは全くの素人。
なので、1年かけて現場に入り、持続可能なパン屋の道を探してきました。
日本ではパンは「薄利多売」が当たり前です。
毎日朝早くから多くの人手と時間をかけて、たくさんの種類のパンを作っても、売れる時は売れるけど、残る時はどんどん残ります。
けれども、たくさん売らないとお店が継続できない。
売れ残ったパンも捨てたくないし、働き手が疲弊するような労働環境もなんとかしたい。
どうしよう…
とずっと悩んできました。
<04/解決したい課題>
復活させる上で、解決したい課題はコレ。
たくさん作って、
たくさん捨てる、
パン屋の廃棄問題。
モノが不足していた時代は、大量に並んだパンが人々の幸福に直結していたのですが、現代はモノで溢れ、その選択肢の多さにストレスを覚える場面が増えてきました。
日本全体の人口も減り続け、たくさんモノが売れない時代へと変化したことで、余ってしまったモノ(パン)の大量廃棄が問題となり、環境に負荷をかけてしまっています。
日本での食品ロスは世界的に見ても高く、令和2年度時点で年間約522万トン。そのうち事業者から275万トン、家庭から約247万トンが発生したと推計されています。
東京ドームに換算すると約4個分もの食品が捨てられていることになります。
本来は、誰も捨てたくないはずです。
しかし、リサイクルできず使い道がないものは人手不足や食品衛生上の問題から、捨てざるをえないのです。
この問題を解決する答えは一つで、
『たくさん作らない』です。
<05/たくさん作らない設計>
私たちが考えた仕組みです。
たくさんのパンを手に取って買える店ではなく、週一回の予約販売(配送または工房お渡し)のみで営業し、毎週一定量を焼き、一定量を売る。
具体的には、毎月のパンの製造量を1万個から約10分の1の1000個に減らし、焼くパンの種類を80種類から1種類に絞ります。
その代わり材料は手に入る最高なものを使う。
新しさも売りにしないし、品揃えも売りにしない。どこにでもあるようで、どこにもない究極にシンプルな食パンを必要な分しか作りません。
週1日だけ焼くパン屋として再興することで、作り手の労働もパンの品質も向上します。
<06/廃棄ゼロを目指した食パン>
そこで「人々を豊かにするパン」を考えてみました。
『どこから食べてもパンの耳(略どこパン)』です。
いちばんの特徴は、7センチ角の小さな食パンであること。
一般的な食パンは、カットした12センチ四方のものを何日かに分けて食べますが、食パンは湿気を含むと傷みやすく、常温での消費期限は2~3日と短めであるため、食べ切れずに捨てられがちな食品でもあります。
そこで、一度に食べきれるサイズの焼き立てをショックフリーザーで急速冷凍することで、美味しさはそのままに日持ちする食パンになります(冷凍庫で1ヶ月以上保存可能)。
ご家庭で冷凍したパンと比べて、焼き立てを急速冷凍させたパンは、香りや栄養価はもちろんのこと、デンプンの劣化を防ぎ水分量や食感も凍結前と変わらない状態で解凍が可能となります。
あとは食べる分だけ解凍すればよく、耳好きはもちろん、誰もが最後の一口までおいしく味わえます。
もちろん、見た目や食べやすさだけでなく、素材や味にもこだわります。
開発には、40年以上の歴史を待つ伝統的なレシピを継承した上で、「コストがいくらかかってもいいから最高なモノを作ろう」と、一から素材を厳選しました。
マーガリンではなく、地元の酪農家さんが搾った新鮮な生乳から作る北海道産「さるふつバター」を贅沢に使うことで、コク深く風味豊かな上品な味わいとなります。
小麦粉には、日清製粉グループの日清製粉株式会社さんと契約を結び、日本で唯一の高食物繊維小麦粉「アミュリア」と北海道産小麦をブレンドすることで、食物繊維が豊富に摂れる、もちもちとした食感のある食パンに仕上がります。
他にも、卵は使わない、生クリームの自然な甘みを生かす、添加物は一切使わないなど、最高級の素材と製法にこだわることで、猿払村でしか味わえない『耳までおいしい食パン』となります。
焼かずに耳まで柔らかく食べられるため、高齢者やお子様にも安心してお召し上がりいただけます。
<07/ゴミを出さないパッケージ>
何より、手軽さ、パッケージデザインの可愛さが特徴。
いつでも、どこでもお楽しみいただけるように、手のひらサイズの小箱に小包装します。
手元に届くパッケージには、とにかくこだわります。
極力ゴミを出さない工夫を凝らし、贈り物としてもさらに広めたくなる、捨てさせないパッケージを考えました。
箱を開けたら、日々の疲れを癒す『猿払風景箱』として、季節がわりで猿払村に生息する可愛い野生動物たちに出会うことができます。
環境にも配慮しながら、自然の恵みを味わい尽くす『猿払でしか味わえない食パン』として、思いを紡いでいきます。
<08/パンでまちづくり>
まずは7月2日のオープンに向けて、作る・届けるといった仕組みづくりを行います。
併せて、製造上どうしても余ってしまう『どこパン』の行き先も決めておきたいので、見知らぬ大人たちが子ども達にさりげなくプレゼントできる『どこパン未来チケット』の仕組みづくりも進めていきます。
この未来チケットの仕組みはとってもシンプルで、
①寄付したい大人が、例えば300円(仮)のチケットを1枚購入(寄付)すると
②余った『どこパン』が出た場合に工房の掲示板にこのチケットが貼られる。
③来店した子ども(原則中学生まで)は、そのチケットを使うことで無料で『どこパン』をもらえる仕組みです。
ゆくゆくは、『どこパン未来チケット』をひっさげて、各地で楽しいイベントを開いたり、このアクションで地元を盛り上げて、「猿払村って最高!」とチビッ子をドキドキさせたいです。
<09/最後に>
私たちが唯一作るパンは、食品ロスに真正面から向き合い、捨てられるパン耳を「素材として楽しむ」という発想の転換で、社会的な問題を可視化する役割を果たすものです。
どんな食材とも相性が良く、毎日食べても飽きのこないシンプルなパンであるため、猿払に来た際のお土産、ホームパーティーやバーベキューでの手土産、キャンプや車の中での外ご飯、そして大切な人へのプレゼントとして、幅広く使うことができます。
猿払村でしか生まれない特別な魅力を持つこの『ほどよい不便なパン』を、多くの人々に提供することで、本当の豊かさを実感してもらいたいと考えています。
最後にもう一度だけ言っておきます。
「丹精込めて作るパンを捨てたくないんです。」
よろしくお願いいたします。
猿払からのおくりもの工房
代表さつき
<10/スケジュール>
2024年3月〜5月 工房改装(営業許可取得)
2024年4月末 クラウドファンディング終了
2025年5月 試作検討・決定
2024年6月 販売準備
2024年7月 工房オープン
※工房は現在進行中で改装を進めています。
※リターンは7月から順次履行いたします。
※工房の開設などやむを得ない事情により遅れが発生する場合がございます。
<11/資金の使い道>
・急速冷凍機の購入(50万円)
・食パン焼き型の購入(20万円)
・パッケージ制作費(20万円)
・原材料費など(10万円)
・CAMPFIRE手数料(20万円)
※これらの資金の一部に充てさせて頂きます。
<12/リターンについて>
パンの数に限りはありますが、たくさんの人に仲間になって欲しくて、様々なリターンをご用意しました!
以下の4つのカテゴリーの中から、無理のない範囲で御支援していただけると嬉しいです。
リターンのお届けは7月から順次履行いたします。
贈り物を受け取るような気持ちでお待ちいただけると嬉しいです。
※パッケージデザインは変更する場合がございます。
<プロフィール>
名古屋市出身。2017年に人生初のビジコン「輝く女性ソーシャルビジネスプランコンテスト」でグランプリを受賞。これを機に名古屋で子ども食堂を開設し、子どもたちの居場所支援に取り組む。2020年春、コロナ禍を見越して一旦事業を解散し、夫婦で地域おこし協力隊として北海道猿払村に移住。任期中は保育士カメラマンとなり、保育園児の様子や保育士の魅力を写真で発信。退任後の現在は、地元企業と連携して誰もが活躍できる場づくりに奮闘中。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、商品開発の実行及びリターンのお届けはございません。支援はすべてキャンセルとなり、払い戻しされます。
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